2022/10/18

大阪の信金関連会社で新加入|団交後、教育体制改善を約束し解雇予告を撤回

 2022年10月18日、大阪の信金関連会社のNさんが解雇予告の撤回を求めて金融ユニオンに加入しました。

 Nさんは、宅建資格を有し他行での不動産担保関係業務を行ってきましたが、銀行合併による非正規労働者の人員整理がなされたため、信金の不動産部門の業務を委託されている関連会社に今年9月から12月までの試用期間で働き始めたところでした。

 金融機関によって仕事の仕方が違い、信金独自のマンツーマンの指導体制が十分でないまま、一方的に「経験者として期待した水準にない」という理由で試用期間中に解雇予告を受けました。

 さっそく金融ユニオンでは、勤務先と親会社の信金の本店を訪問し、「教育体制が整っていない中で、具体的な解雇理由の説明もないまま、勝手な思い込み評価による解雇予告の撤回と、丁寧な指導体制への改善」を求めて加入通告を行い、10月25日には第1回団体交渉を行いました。

【解雇理由の本人への説明なし】

 団体交渉では、「経験者」として採用しながらも、どのような業務を行ってきたのかの聞き取りもなく、同社での新業務が具体的にどのような業務になるのかも明確に伝えていないことを組合は追及しました。また、Nさんの業務の指導担当者がわずか1月半後には退職予定で、その後任としてNさんを採用するという超タイトな日程での業務引継であったことや、きちんとした職務マニュアルも無いまま、「業務知識習得ができていないから」との一方的な理由での解雇予告であることも追及しました。

【別会社の人間が職場で解雇予告を読み上げ】

 さらに本人に対して具体的な解雇理由の説明がなかったことや、仕事を行っている現場の信金の上司が、別会社で雇用関係のないNさんに職場で「解雇予告通知書を読み上げる」など、法律的にも多くの問題を含む異常な対応であることを指摘し、解雇予告の即時撤回を求めました。

 その結果、会社は、今後の教育体制の改善と合わせて今回の解雇予告の撤回を書面で約束しました。

 Nさんは40代後半の年齢からの求職活動が現在の厳しい雇用情勢のもとでは大変でもあり、職場からの激励もあって、「是非この職場で働き続けたい」と決意を新たにしています。

【復職に向けての条件交渉中】

 組合は、安心して働ける職場の実現に向けて復職条件の交渉を進めているところです。

皆さんのご支援をよろしくお願します。

(近畿支部)


金融ユニオン・リンク

金融労連ロゴ 全労連ロゴ