2019/11/11
私のひとこと 幼保無償化を迎えて
2019年10月からの消費税増税により、スタートした幼保無償化だが、保育無償化よりも前に待機児童対策を学童保育にも広げて欲しかった。
学童はどこも満員なのです。
今、『働かざるを得ない人』の増加スピードが保育所施設の増加に追いつかない状態です。保育園・幼稚園に至っては、箱(建物)が出来たけれど質を確保する保育士がいない。これは、保育園を卒園したら、状況はますます深刻に。だって、小学校1年生となれば、保護者の仕事も大半がフル勤務に戻る。そこで第二の保活、学童保育所探しが始まる。
その状況を打破すべく定員を倍にし、施設の中にぎゅうぎゅう詰めに押し込み状態の所も出てきています。
- ●保育所はこどもの成長を支える重要な社会的機関、保育は専門職。
また、小学生の保育は幼児の保育とはずいぶん違う。子どもたちも、子ども同士の関り合いが多くなり、精神的にも難しい時期に入ります。その時期にこどもたちが過ごす学童は『一つの社会』。加えて、学童はこどもが社会人として精神的にも成長するために重要な場所であり、保育の先生の仕事は、命を預かり、こどもの成長を支える『専門職』なのです。
今、子どもたちをめぐる環境は様々です。大学入試の民間試験導入にも代表されるように、学校は試験勉強対策となる所も。そんな中、保育所、特に学童保育は、人と人との関わりを実際に学べる大切な場所です。かつては保護者同士の助け合いで成り立ってきた学童も、様々な子どもたちが入所してくるため、子ども同士のコミュニケーションサポートを実践で指導する仕事。そして、私たちが仕事に集中できるのも、保育の先生たちのおかげです。 - ●消費税増税は所得が増えない限り、実質減給
消費税の導入は保育の拡充だったはず。保護者が負担する保育料の増額は厳しい(増税前から生活が厳しい世帯もいる)。保育の質を確保するためにも、保育園と学童保育への交付金を増額し、安心して働ける社会の実現を!!(昨年度は全国で20万筆の署名が集まりました。) - ●8時間働けばふつうに暮らせる社会を
業界を超えて、地域を越えて訴えたい『8時間働けば暮らせる社会を』。全国で署名活動も行っています。ご支援の程、よろしくお願いいたします。
(I)