2019/11/11
入社1年目で相次ぐ過労自死、若者の自死はなぜ! ⑥
ここで、表題との関連で触れておきたいことがある。先般発表された政府の「自殺対策白書」では、10歳~39歳の各年代の死亡順位のトップは自殺で、G7七か国のトップは事故で、先進国で一位が自殺というのは日本のみとしており、白書も日本の状況は国際的にも深刻であるとしていることを付け加えておきたい。
親が低賃金で働かざるを得ない今日、大学に入学しても親の仕送りがあてにならない学生は、ブラック企業や飲食店などでアルバイトをして学費を稼ぎ、卒業しても奨学金の返済に困難な学生も多くいる。なかにはバイトのスケジュール調整が難しく、なかなか授業に出られないというケースもあるという。
さらに、今国会では消費税増税に伴って、低所得者世帯の高等教育の修学支援制度と引き換えに、現在、国立大学が行っている授業料免除制度を廃止しようとしている。支援額が減額されたり、援助が廃止される場合があるとのこと。一方では国立大学の学費値上げが相次いでおり、先に書いた学生の生活はより深刻になりかねない。
(つづく)